L’ombra del vento 読了

【タイトル】L’OMBRA DEL VENTO
【著者】Carlos Ruiz Zafon
【出版社】Mondadori
【ページ数】439
【日本語版】 風の影  木村裕美訳(集英社)

ombra del vento

「L’ombra del vento 風の影」を読み終えました。全439ページで、今まで読んだイタリア語の本の中で一番の長編かも、と思ったのですが、Andrea De CarloのDi noi treが472ページもあって、こちらは私にとって2番目の長さでした。

バルセロナの1900年初頭から1950年くらいまでを舞台にしたこの作品。ミステリーでもあり、恋愛小説でもあり、また青春小説でもあります。主人公のダニエル少年の「未来」と彼が興味をもった謎の作家の「過去」が、よりをかけた糸のように絡まっていく見事なストーリー展開でした。わからない単語、フレーズはかなりあったのですが、それでも話の面白さにひっぱられ、後半になるにつれ、ページをめくるのがとまりませんでした。

ところで。イタリア語で本を読むとき、ストーリーを追うことができても、その世界がダイレクトに自分に響くことがあまりありません。外国語で読むのはやっぱり外国語のままです。主人公に命の危険が迫っていても、気持ちはドキドキしないし、ここは泣ける場面だなって気づいても、心が痛くなることもありません。日本語で本を読むときよりは、心に訴えてくるものがまだまだ薄いです。ただ今回の本では一つ胸にぐっとくるシーンがありました。それは、主人公の少年の17歳の誕生日に、以前から欲しがっていた万年筆を父親がプレゼントとして用意していた場面(このくらいのネタバレは許されましょう・・・)。ここはウルウルきました。

イタリア語版だけでは理解不足で解けていない謎がまだあるので^^;日本語版も是非読もうと思います。また台詞がとても素敵だったので、それがどんな日本語に訳されているのかも興味があります。

たとえば45ページ目のダニエル親子の会話。クララというのは、ダニエルより10歳以上も年上の盲目の女性。

父《Dovresti uscire con ragazzi della tua età, come Tomas Aguilar, non con una donna in età da marito.》

ダニエル《Che importanza ha l’età, se siamo solo amici?》

父《Daniel, tu non sai niente delle donne, e quella si diverte a giocare con te come il gatto col topo.》

ダニエル《Sei tu che non sai niente delle donne》riposi indignato.《E tanto meno di Clara》

最後の”tanto meno di Clara”はどうやって訳すんだろう。

それから53ページ目で、ダニエルが謎の男とはじめて会話する場面。

ダニエル《Chi è lei?》

謎の男《Un amico》disse. 《O almeno ci terrei a esserlo. Sigaretta?》

ダニエル《Non fumo.》

謎の男《Fai bene, ma purtroppo non ho altro da offrirti, Daniel.》

こちらも意味はわかるけど、私には直訳調の日本語訳しか思い浮かびません。翻訳するとしたらどんな日本語になるか気になります。

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4 thoughts on “L’ombra del vento 読了

  1. 読了おめでとうございます! これだけの長編だと気軽に手は出せませんが(^^ゞ、私も是非読んでみたくなりました。 ☆以前にご紹介いただいた『Due di due』は、ようやく楽しみながら読める段階に入った感じです。 今後もイタリア語の本を紹介してくださいね。楽しみにしています。

  2. mariaさん、こんばんは

    Due di due、私も2回読んで、やっと意味がわかったところがたくさんありました。徴兵制のこととか、イタリアの学校制度がよくわからなくて、ネイティブに色々質問しながら読みました。

    「風の影」の日本語版を今日図書館で借りて少し読み始めましたが、翻訳調じゃない訳で、こちらでも素晴らしい読後感が得られそうな予感がします。

    イタリアに旅行するときに、空港で現金があまっているとつい本を買ってしまい、積ん読状態の本が増える一方です^^; またご紹介できるようにがんばって読みます。

  3. これだけの長編だと達成感ありますよね。
    私は実はこの本スペイン語で読んでみたいな~と思っていまして(いつのことになるやら^^;)、とっても気になっているのですが、今はじっと我慢しています。
    ・・・・が、tiemmeさんの記事を読むと、とても面白そうですね~~。我慢できずに日本語で読んでしまったりして・・(笑)

  4. puntarellinaさん

    とても面白かったです!おすすめです!
    バルセロナが舞台の作品ですが、原作はカタルーニャ語なども混じっているのでしょうか?もしかしたら、イタリア語版は標準イタリア語で訳されているので、原作よりpuntarellinaさんにとっては読みやすいかもしれませんね。

    今日本語で読んでいますが、全体の流れは追えても、色々細かな部分を素通りして読んでいたなぁと気づかされています。

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