Disturbarsi…2

再帰動詞のdisturbarsiについて、8月にここに記録しましたが、今読書中の本にも出てきたので転記します。

La villa è stata abitata di recente?
Di recente, no. L’anno scorso, sì.
Quindi l’affittano?
Evidentemente.
Se ne occupa un’agenzia?
Commissario, non ne so niente. Se vuole, posso informarmi.
No, ti ringrazio, ti sei già disturbato abbastanza.

P. 161 Il giro di boa / Andrea Camilleri

(試訳)
あの家は最近誰か住んでいる人いた?
最近はいないですね。去年はいたけど。
ということは、賃貸なんだ。
そうです。
どこかの不動産会社が絡んでる?
警部、それは全然わかりません。よければ、調べましょうか?
いいや、それは結構。もう十分色々やってもらったから。感謝してるよ。

ここのところ、集中してモンタルバーノシリーズばかりを読んでいます。1、2作目はシチリア弁まじりの文章に苦労しましたが、最近はだいぶ慣れました。

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A casa nostra / 愛と欲望 ミラノの霧の中で を見て

Gyaoで配信中のイタリア映画「 愛と欲望 ミラノの霧の中で」を見ました。 ミラノに住むさまざまな階級の人々(銀行家、財務警察、ガソリンスタンド店員、スーパーの店員、モデル、看護士、年金生活者、若いアーティスト、娼婦・・・他にもいたかな?)を「孤独」と「金」で紡いだ群像劇で、私はこの作品、気に入りました。「孤独」と「金」以外にも、「母親になること」もテーマのひとつだったように思います。音楽はオペラが多用されていて、オペラの知識があったらもっと深く映画の世界に入れたかもしれません。

日本語字幕は、イタリア語の直訳ではなく、言わんとしている意味を字幕で字数制限のある中、的確に訳されていて、感心するところがいくつもあったのでメモをとりました。

ascensore di servizio / 業務用エレベーター

ホテルのエレベーターの話なのでascensore di servizioは確かに業務用。l’auto di servizioだったら公用車になるし、di servizioはどんな名詞とくっつくかで適した日本語にしなきゃならない。

Buon lavoro / しっかりね

Buon ~ってイタリア語ではよく言うけれど、イタリア語的発想の言葉で日本語には置き換えにくい。このシーンは夜勤に向かう旦那さんに言うところでした。

Ci vediamo da me / 今すぐ来て

これは女が男に電話で言うシーンだけれど、意味通りに「こっちで会おう」というよりは、女が男に命令口調で「今すぐ来て」というニュアンスが確かに強かったです。

Stai reperibile / 携帯をオンにしておいてくれ

reperibileは、見つけられる、発見可能な、つまかえうるの意味だけれど、いつも日本語にしにくいと感じていた言葉。

Siamo fregati / やられた

Ci sentiamo domani / 明日(電話を)かける

Sono obbligato / 仕方ないんだ

Non mi sembra uno scherzo / まともじゃない

Sono risultate vere / 確証がとれた

pacchetto sostanzioso / 大量に

 

男を呼びつける女と、それにヘコヘコ従う男

Disturbarsi

「迷惑をかける」「じゃまをする」の意味の他動詞disturbareは頻繁に自分でも使っていたし、よく耳にもするけれど、再帰動詞のdisturbarsiはこれまで使ったことがありませんでした。

今日、昔のNHKのテキストの音読をしていたら、 Grazie, ma non dovevi disturbarti.

「ありがとう。でもこんな気づかいはいらないのに」 という表現を目にし、再帰動詞の形もあるんだと初めて知りました。

もしかしたらこれまでの人生で何度かイタリア人にまったく同じ表現を言われていたかもしれません。けれど、Non dovevo disturbarti.「迷惑はかけられないわ」やNon volevo disturbarti「迷惑かけたくなかった」等の意味に勝手に脳内返還していたかもしれません。

イタリア語はdovevo, dovevi, doveva…これら、動詞の微妙な変化で主語を把握しなくちゃならないから大変です。

白水社の辞書には、disturbarsi(再動)気をつかう、わざわざ~するの項に次の例文がありました。

La prego, non si disturbi!
どうぞおかまいなく!

Non disturbarti a telefonare.
わざわざ電話をかけなくたっていいよ。

Ma non dovevi disturbarti!
(感謝の意で)気を使わなくってもよかったのに。

Il verbo disturbare, lo sento spesso e lo uso spesso. Ma il verbo riflessivo disturbarsi non l’ho mai usato fino ad ora perché non sapevo che esistesse.

Oggi, mentre leggevo un test d’italiano, mi è capitata questa frase: “Grazie, ma non dovevi disturbarti.”

Forse era capitato di essermi detta proprio questa frase. Ma credo che nella mia testa avessi confuso “non dovevo disturbarti”, o “non volevo disturbarti” poiché non conoscevo questa espressione.

La lingua italiana è una lingua complicata perché chi ascolta deve distinguere immediatamente il soggetto dalle piccole differenze come ad esempio dovevo, dovevi doveva.

Neanche

再びIl Ghost Writerからの気になる表現。

“Amelia Bly” disse con un sorriso gelido. Doveva essere sui quarantacinque, ma da lontano le si potevano dare dieci anni di meno. Aveva begli occhi, grandi e azzurri, ma era eccessivamente truccata, neanche lavorasse al banco cosmetici di un grande magazzino e fosse stata costretta a fare una dimostrazione di tutti i prodotti contemporaneamente.

 P.62 Il Ghost Writer / Robert Harris

(試訳)
「アメリア・ブリー」と彼女は冷たい微笑を浮かべて言った。年齢は45歳くらいだろうが、遠くからは10歳は若く見えた。大きな青い瞳が印象的だったが、化粧はやりすぎだ。デパートの化粧品売り場で、同時に全ての商品のデモンストレーションを試すことを義務づけられた販売員でもないのに。

このneancheの使い方は、小学館の緑の辞書(私の持っているのは第1版)には載っていませんでした。白水社の新しい辞書「il Primo」には下記の説明がありました。

【neanche】
(口語的用法)(~+接続法)・・・してもいないのに、まるで・・・したとでもいうように
(例文)Lucia conosce tanto di lui neanche l’avesse incontrato.
ルチーアは彼に会ったわけでもないのに彼のことをよく知っている。

それから、”le si potevano dare dieci anni di meno”のsiの使い方。 受け身のsiはこういうふうにも使うのかと、勉強になります。

分解すると、「le(彼女には)、si(人は)、potevano dare(与えることができた)、dieci anni di meno(10歳下の年齢を)」という感じのはず。

con la R maiuscola

ずっと前にイタリアのテレビで”cantante con la C maiuscola”(その時のことはココに書きました)という表現を耳にしましたが、今日イタリア語での読書中に同じような表現に出くわしたのでメモしておきます。

… quattro costruzioni cubiche in legno, delle quali un paio adibite a magazzino e garage e le altre due ad alloggi del personale, e più avanti la villa vera e propria. Era su due soli piani ma aveva l’estensione di una residenza con la R maiuscola, con il suo tetto lungo e basso e due comignoli quadrati di mattoni simili a quelli dei forni crematori.

p. 61 Il Ghost Writer / Robert Harris

試訳は自分の恥をさらすようで恥ずかしいけれど、載せます。

(試訳)
木造の立方体建造物が四棟。そのうち二棟は倉庫と駐車場で、あとの二つは住居棟だった。さらに進むと、屋敷がある。二階建てでしかないが、まさに邸宅と呼ぶにふさわしい十分な広さを備えていた。屋根は低く奥行き深く広がり、火葬炉に見るような煉瓦造りの正方形の煙突二つがその上にのっている。

(単語)
comignolo 煙突
mattone れんが
forno crematorio 火葬炉
appartamento su due piani 2階建てアパート

del genere

そんなこと、そんな話、そんな小説 etc. とイタリア語で言いたい時、del genereという表現を知る前はquesta cosa、una storia come questa、un romanzo cosìと言い、必然的にquestoやcosìが口から出る頻度が高くなっていました。同じ単語を繰り返し使用したくないイタリア語。del genereを知った今、重宝してこの表現を使っています。una cosa del genere, una storia del genere, un romanzo del genere という風に。

今読んでいる「Il Gioco dell’Angelo」という小説でその変化技、niente del genereという表現が出てきました。”del genere”はnienteともくっつくことができるんだ、と新たな発見!

P.104
Una sera, poco prima che se ne andasse, le presi il viso e cercai di baciarla. Rimase immobile e quando mi vidi allo specchio del suo sguardo non osai dire nulla. Si alzo’ e se ne ando’ senza aprire bocca. Non la vidi per due settimane e quando torno’ mi fece promettere che non sarebbe piu’ successo niente del genere.

Carlos Ruiz Zafon – Il  Gioco dell’Angelo

(試訳)
ある晩、彼女が出て行く少し前、彼女の頬に手をやり、キスしようとした。彼女は身動き一つしなかった。彼女の瞳にうつった自分の姿を見て、僕はかける言葉も見つからず、彼女は一言も発せず立ち上がり部屋から出て行った。その後顔をあわせることなく2週間が過ぎ、彼女がこの部屋に戻ってきたとき、もう二度とこんなことをしないようにと誓わされた。

このnienteの部分が”Non sarebbe più successo una cosa del genere”だと、「キスしようとなんてしないで」の意味になるけど、niente del genereを使うとキス云々だけじゃなく「そういった気まずくなるようなことはしないで」というもっと広い意味になるんじゃないかな。

イタリアの友達によると、Niente del genereはひとつ以上のものを否定できるそうです。

A sua casa, ci sono più di 10 camere da letto, un camino, una piscina, un bel grande giardino ecc. Wow! Io non ho niente del genere!

彼の家には寝室が10部屋以上あって、暖炉、プール、でっかい庭もある。そりゃ、すごいな。うちにはそんなもの一切ないよ!

Sex and the Cityのディクテーション

イタリアで購入したSex and the cityのDVDで字幕のイタリア語の書き写し&ディクテーションを1話分してみました。 以前から、字幕は吹き替えに100%忠実じゃないなと思っていましたが、実際に書きおこしてみると、まったく同じ部分は10%以下という印象です。 字幕のほうは、簡潔な表現が多いけれど、音声のほうが、キャラクターに忠実なセリフが再現されていると感じました。

ディクテーションをしながら気がついた表現、気になった言い回しなどここに記録します(セリフの書き起こしは、聞きもらしや文法間違いがあるかもしれません!)。

☆   ☆   ☆

■単語も構文もシンプルだけど、まだまだこういう表現は自分の口からスラスラでないと感じた表現。

(セリフ)Adesso non vuoi piu’ essere coinvolta dopo che l’hai convinto a comprarmi quel brutto anello! Quello e’ l’anello giusto! Quell’ anello è per me! Come faccio a sposare uno che non sa quale anello e’ adatto a me!?
(試 訳)あんな変な指輪を買わせといて、今更関わりたくないなんて言うの!これが婚約指輪よ。こっちのほうが私に合ってる。私に相応しい指輪がどれかもわからない男と、なんで結婚できるのよ!

(セリフ)Non devi fare proprio niente. Io mi prenderò cura del bambino. Lo manterrò e tu potrai venire a trovarlo quando vuoi. Ma vedrai che non ti creerò problemi. La decisione e’ mia ed e’ una cosa che riguarda soltanto me.
(試 訳)あなたは、なにもしなくていいから。子どもは私が育てていくし、子どもに会いたいときに来てよ。あなたに迷惑はかけないし。これは私の決断で、私が対処していくことだから。

■suonareの使い方

(セリフ) Gli dirò soltanto “Non sono ancora pronta a fidanzarmi ma ti amo tanto e voglio vivere con te”. Come vi suona? Ci suona come un “no”.
(試 訳)「婚約するのはまだ早いと思うけど、あなたを愛しているし、一緒に暮らしたい」って彼に言うのはどう?NOって言ってるように聞こえる。

■「当然のことと考える」の意味でのscontatoという単語。

(セリフ)Perche’ tutti dovrebbero sposarsi e fare dei figli? E’ cosi scontato.
(試 訳)どうしてみんな結婚して子どもを作ることを当然のことと考えるの?

■字幕の表現が味気ないな〜と思ったけど、私の口から出るのもこんな表現だろうな。

(セリフ)Non credo che ti farebbe piacere saperlo.
(字 幕)Non vuoi saperlo.
(試 訳)あなたは耳にしたくないことだと思うけど。

(セリフ)Scommetto di potercela fare.
(字 幕)Posso sopportarlo.
(試 訳)そんなことないよ。

(セリフ)Devo ammettere che ero tentata dalla sua offerta.
(字 幕)La sua offerta mi tentava.
(試 訳)彼の提案には惹かれるものがあった。

■めずらしく字幕の表現のほうがステキだな〜と思った部分。

(セリフ)Senti, parliamo di lavoro. Va bene?
(字 幕)Limitiamoci agli affari, d’accordo?
(試 訳)ビジネスの話のみにしましょう。

■なるほどな〜な言い換え。

(セリフ)Capisco che la natura non si puo’ forzare ma devo dirti con chiarezza che non amo molto la cucina cinese né vorrei essere la nonna di un bambino cinese.
(字 幕)Certe cose sono inevitabili, ma devo dirti che non mi piace la cucina cinese e nemmeno i bambini cinesi.
(試 訳)自然の摂理は変えられないと理解しているわ。でもはっきり言っておくと、私は中華料理はあまり好きじゃないし、中国人の子のおばあちゃんにはなりたくないのよ。

La natura non si può forzare=Certe cose sono inevitabili.

(セリフ)S’e’ la cosa giusta succederà. Se non lo e’, non succederà.
(字 幕)Se deve succedere, succederà. Altrimenti, no.
(試 訳)物事はすべて起こるべくして起こるんだ。そうでなければ起こらない。

字幕のAltrimentiの使い方が簡潔で好きです。

☆   ☆   ☆

字幕の書き取り&ディクテーションはかなり時間を要した作業でしたが、楽しかったです。実際に文字におこすことによって、私の表現のストックが増えたように感じます。口から出てくるかは別として、書き言葉としてなら使えるようになった感じがします。